世界一受けたい授業の「本当は怖い名画ミステリー」の授業がとっても好きです♪
絵画は好きだけど、詳しい知識があるわけじゃない私。
でも、「実はこんな背景がある」「ぱっと見はわからないけど、よくよく見ると・・・・・」
なんて裏話的な事を聞くと、もっと深くその絵を感じる事ができますよね♪
絵に興味がない人でも、きっともっと知りたくなると思うんです。
美術の授業の時に、こんな話を入れてくれてたらなぁ・・・
なんて思いつつ、今回の「本当は怖い名画ミステリー」も楽しかったのでメモしていきます♪
キリスト教の聖ルチアと一緒に描かれるものとは?
たくさんの画家が彼女を描いているのですが、
必ず描かれるものは何でしょうか。
答えは「目玉」です。
なぜ「目玉」が描かれるのかというと、彼女が生きた西暦200年後半は、
増え続けるキリスト教に脅威を抱いたローマ帝国によるキリスト教迫害の時代。
それにもかかわらず、信仰を貫き通した聖ルチアは数々の拷問を受けて、
最後は両方の目玉をえぐられ処刑されたといわれています。
そのため、彼女を描いた作品には悲しげな目も一緒に描かれている事が多いということです。
裕福そうな家族の絵に隠されたものとは
イギリスのマルティノーが描いた「懐かしい我が家での最後の日」という作品です。
見た感じは「裕福な家族の絵」という印象なのですが、よく見ると全く違う絵なんですね。
実は「資産家の貴族が破産した」絵なんです!
まさに今から家を出なくてはいけないシーンが描かれています。
それが分かるところとしては、
☆左側に祖母と執事が描かれていますが、祖母が執事に鍵を返しています。
そして祖母は執事に5ポンドの紙幣しか渡せない事に泣いています。
☆右下に紙が落ちていますが、これはオークション会社の目録。
家具などいたるところに品番ラベルが貼ってあります。
全て差し押さえられているという事ですね。
☆絵の中には一家が没落した原因も描かれていて、それは左下に落ちている「馬と騎手の絵」です。
これでギャンブルによって破産したという事が分かります。
そして、描かれている男はワインなんか飲んで能天気な感じです・・・。
こんな旦那、本当に嫌っ!(笑)
この絵は「教訓画」なんです。
もうちょっと怖いエピソードとしては、この絵を描くためにマルティノーは、ある貴族の家を使わせてもらったのですが、その後その持ち主は破産したそうです。
しかもギャンブルが原因といわれています。
ローマ史上最悪の暴君ヘリオガバルス
こちらはアルマ=タデマ作「ヘリオガバルスの薔薇」です。
薔薇の花びらがたくさん描かれていてキレイな作品って感じなのですが、実は残酷な事をしている場面が描かれています。
左上で寝そべっている男がヘリオガバルスなのですが、とりまきたちと,
「花びらによって、人が窒息する様を観賞している」のです!
招待客が来る前に、大量の花びらを詰めた幕を頭上に準備しておきます。
招待客が来ると、その幕を落とし、客が薔薇の花びらに埋もれ窒息する姿を見て楽しんだそうです。
このヘリオガバルスはローマ史上最悪の暴君と言われています。
14歳で皇帝になり、18歳で暗殺されています。
そりゃ、そうだろなって感じですが・・・
ネロ(第5代ローマ皇帝)と並ぶ暴君として有名です。
古代エジプト最後の女王 クレオパトラ7世
カバネルの作品です↑
描かれているのは、誰もが知っている有名なクレオパトラです。
こちらの「?」の場所になにが描かれているかというと・・・・・
「毒殺されている死刑囚」
その光景をクレオパトラは見ています。
クレオパトラは人体実験で毒の効果を試していたそうです。
その理由は「美しく死ぬため」
彼女は見苦しい死にざまを見せず、短時間で死ねる毒を求めて様々なへびを試したそう。
最終的には、アーサー作「クレオパトラの死」に描かれているように、
コブラに胸を噛ませ自殺したと言われています。
幼少の時のトラウマが影響で・・・・・
ベルギーの国民的画家、ルネ・マグリットは、
まるで夢の中のような独特の世界を描く事で有名な画家です。
日本の教科書にも掲載されているので、見たことあるって方も沢山いると思います。
ちなみに私は「ピレネーの城」は印象的で覚えています。
そんな彼は銀行に勤めていた庶民派です。
アトリエではなく、自宅の食堂で絵を描いていました。
ルネ・マグリットの絵の中には顔を隠した絵がたくさんあります。
顔の見えない絵を描くキッカケになった出来事は少年時代の母親の自殺と言われています。
マグリットが13歳の時。
ある夜、精神を病んでいた母親が行方不明になりました。
母親が見つかったのは2週間後。
近くの河原に母親とみられる死体が引き上げられたと警察が自宅に訪ねてきました。
近くの橋から川に身を投げたようで、着ていたガウンが首に絡みつき、顔が覆われた状態で見つかりました。
そのショッキングな姿がトラウマになってしまったと言われています。